道南在宅ケア研究会 会 長
医療法人敬仁会 函館おしま病院
院長 福徳 雅章
道南、こと函館市においては、最近ようやく急性期病院において地域連携室が開設され、病診連携、病病連携が円滑になりつつありますが、在宅医療に関してはまだ情報も不足しており、必ずしも入院から在宅への移行が円滑であるとは言えません。しかし、急性期病院においては平均在院日数の短縮が迫られ、療養型病床も今後縮小するという国の方針を考えると、否応がなしに、在宅医療を整備していかなければならない現状があります。
平成18年度の診療報酬改訂により、国は在宅医療を推進するべく、「在宅療養支援診療所」を新設し、既に全国で約9000もの診療所が申請しているようです。さらに、本年度の介護報酬改訂では、40歳以上65歳未満の末期がん患者も介護保険給付対象となったことで、在宅医療も、慢性期疾患のみならずがん終末期まで、安心して療養できるシステムの構築が必要となってきました。そこには、いっそう多職種の密な連携(チーム医療・チーム介護)が必要とされます。
厳しい医療・社会福祉情勢の中、各々の医療機関(急性期病院、療養型病院、診療所、ホスピス・緩和ケア病棟)、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、社会福祉施設など、医療や社会福祉に関わる私たちは、お互いの立場、職種の垣根を払いのけ、役割分担をしながら、ネットワークを構築するとともに、一般地域住民へ「病気になっても安心して在宅で過ごせる」、「終末期にあっても最後まで在宅で過ごせる」、そんな環境を提供していく必要があると考えています。そして、これらの情報を一般市民に伝えていく必要性を感じます。
そこで私ども発起人といたしましては、これらを多角的に分析するとともに、情報やその成果を皆様と共有し、道南の医療・福祉の向上に寄与すべく、本会の設立に至った次第です。
本会は10月1日に発足いたします。肩肘張らない、職種の垣根の無い、お互いにいつでも相談できる、そんな気楽な会としたいと思っておりますので、多くの皆様のご参加を期待しております。
(2006.10.01)